妊娠がわかったあと、周産期センターで聞かれるのが「出生前遺伝学的検査(出生前検査)を受けますか?」ということ。
歯科と違って、なんだか医科って説明がざっくりしている…?
どんな検査があり、どのくらいの確率でわかるのか、理系主婦としてはもっと詳しく知りたい!
そこで今回は出生前検査の中でも、「クアトロテスト」について調べてみました。
この記事を読んでわかること
- 出生前遺伝学的検査ってなに?
- クアトロテストってどんな検査?
- 他の出生前査との違いは?
- クアトロテストっていくらかかるの?
1.出生前検査ってなに?
出生前検査とは、胎児が生まれる前に遺伝子の異常があるかどうかを推定、あるいは確定する検査のことです。
先天性疾患
- 頻度:新生児の3~5%
- 原因:多因子遺伝40%、染色体疾患25%、単一遺伝子疾患20%、Copy Number Variation(CNV:コピー数変異)10%、環境・催奇形因子5%
胎児の先天性疾患を判断する方法として、
- 問診(リスクのある薬剤の使用の有無、遺伝性疾患の家族歴の有無など)
- 血液検査(風疹やトキソプラズマ感染症などの抗体検査など)
も重要ですが、検査としては以下の5つがあります。
出生前検査
- 超音波初期ソフトマーカー検査・コンバインド検査
- クアトロテスト
- 無侵襲的出生前遺伝学的検査(NIPT)
- 絨毛検査
- 羊水検査
このうち、上の3つは非確定検査、下の2つは確定検査となります。
2.クアトロテストってどんな検査?
クアトロテストとは、母体の血液検査測定値と年齢などの因子によって、ダウン症などの胎児の先天性疾患の確率を推定する検査です。
クアトロテスト
- 非確定検査
- 検査対象となる疾患:ダウン症(21トリソミー)、18トリソミー、開放性二分脊椎
- ダウン症に対する感度:80%
- 検査方法:母体の血液検査
- 血液検査の内容:AFP、βhCG、エストリオール、インヒビンA
- 安全性:胎児へのリスクなし
- 実施時期:妊娠15~18週
- 偽陽性が高い(陽性的中率およそ2.2%)
確定検査である羊水染色体検査を実施するかどうかの判断材料の一つとして使用されることがあります。
3.ほかの出生前遺伝学的検査との違いは?
クアトロテストは非確定検査です。
ダウン症に対する感度が100%である絨毛検査や羊水検査とは異なり、感度80%とあくまで”推定”となりますが、血液検査のみでできるので、母体や胎児への侵襲は少ないです。
同じ非確定検査である超音波ソフトマーカー検査・コンバインド検査やNIPTとの違いとしては、検査対象となる疾患に、13トリソミーの代わりに開放性二分脊椎が入っています。
また、ダウン症に対する感度は超音波検査と同等または高く、NIPTより低くなっています(超音波検査は75~80%、NIPTは99.10%)。
また、非確定検査の中では一番遅い時期(15~18週)に実施されます(超音波検査は11~13週、NIPTは10~13週)。
4.クアトロテストっていくらかかるの?
インターネットで調べてみたところ、クアトロテストの相場はおよそ1.5万円~3万円とのことでした。
他の出生前検査にかかる費用と比べると、一番低いようです。
各病院によって費用が異なるので、検査を希望する場合は確認してみてください。
まとめ クアトロテストは侵襲少なく先天性疾患を推定できる
今回は、出生前検査のひとつであるクアトロテストについて調べてみました。
出産前に子どもの状態を知っておくことで、いろいろと調べたり準備ができるだろうということで、我が家も検査を希望しました。
しかし、16週目の検診時にそのことを伝えると、午前中にしかできない検査とのこと。
午後の診察だったので、別日に再来院しなければいけないことを知り、結局検査は辞退することにしました。
(前回の診察時に、検査を希望する場合は事前に電話してくださいと言われていたのをうっかり忘れていました…)
病院によって検査の実施時間の制限や、クアトロテストに限らず、それぞれの検査を受けられる週数の制限があるので、希望する場合はぜひ早めに病院に問い合わせてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。お役に立てたらうれしいです!