高額な歯列矯正の費用を抑える方法とは?

最近では歯への意識が高まっている人が増え、歯列矯正をする人も増えてきました。

職業柄、テレビなどを見ていてもつい口元や歯並びに目がいってしまいますが、本当に歯が人に与える印象は絶大だと感じます。

少しの歯並びの乱れがその人の個性を生み出してかわいく見えることもありますが、やはり多くの場合は、白くてきれいな歯並びの方が美しく清潔感があるように見えますよね。

また、美しい歯並びは医学的に見ても噛み合わせや歯ブラシのしやすさなど、メリットは計り知れません。

しかし、「歯並びをきれいにしたい」と思っても、歯列矯正の最大のデメリットは「基本的に保険がきかず高額である」ということではないでしょうか。

今回は、そんな高額な歯列矯正の費用をなるべく抑える方法についてまとめました。

この記事を読んでわかること

  1. 歯列矯正とは?
  2. 歯列矯正っていくらかかる?
  3. 歯列矯正には医療費控除が使える
  4. 【番外編】まれに歯列矯正が保険適用になることも

1.歯列矯正とは?

歯列矯正とは、ワイヤーやゴム、マウスピースなどの力を使って、2年ほどの期間で理想的な歯並びに並び替えていく治療のことです。

歯並びがきれいになると口元の印象が変わり、見た目がよくなるだけでなく、そのメリットはたくさんあります。

歯列矯正のメリット

  • 見た目がよくなる(審美的な改善)
  • 多くの場合、よく噛めるようになる(噛み合わせの改善)
  • 歯磨きがしやすくなる(管理のしやすさ)
  • 管理のしやすさ、それぞれの歯への噛み合わせの負担が改善されることから、結果的に歯を長持ちさせることができる(むし歯、歯周病の予防)

一方、デメリットとして挙げられるのはこちら。

歯列矯正のデメリット

  • 基本、保険がきかない(自費治療)
  • 治療期間が長い(2年前後)
  • 治療中は地味な痛みが続く

私自身も歯列矯正をしましたが、歯を削らずに見た目がきれいになり、歯ブラシもあてやすくなって本当に良い治療だと実感しています。

歯列矯正のデメリットも、メリットを考えれば全然我慢できるものではないかな、と思いますし、歯並びにコンプレックスがある人には特に価値のある治療ではないかと思います。

2.歯列矯正っていくらかかる?

歯列矯正は基本自費治療なので、各歯科医院でそれぞれ価格設定されています。

しかし歯医者的な感覚としては、一番良心的な価格設定で約60万円(上下全額、表側ブラケット)、これに月々の診察料2年分を加えるとおよそ75万円くらいかな、と思います。

ワイヤーを裏側につけて表から見えないようにする場合や、マウスピース矯正の場合は、これよりも高額になります。

また、臼歯を動かすためのミニインプラントが必要、などのオプション治療が必要な場合はまた別途費用がかかります。

あくまでもこれは目安ですので、治療を受けようと思う歯科医院で正確な費用の見積もりを出してもらいましょう。

3.歯列矯正には医療費控除が使える

国税庁のHPによると、「目的が審美的な改善ではなく、機能的な改善」である場合、歯列矯正に医療費控除を使うことができます。

医療費控除とは?どんな場合に利用できる?

機能的な改善とは、例えば

  • 現在の歯並びのままだとうまく発音ができない
  • 食べ物をよく咀嚼することができない(嚙み切れない)

などで、このままの歯並びだと将来的に歯を喪失しかねないために行う歯列矯正なども、機能的な改善が目的といえるでしょう。

ご自身的には審美的な改善が目的で始めた歯列矯正でも、医療者から見たら機能的な改善が目的である場合もあるので、一度担当の歯医者さんに医療費控除の対象になるか聞いてみるとよいと思います。

また、もし医療費控除が使えると診断された場合、

  • 矯正治療そのものの費用
  • 通院のための電車・バス・タクシーなどの交通費
  • 付添人の交通費

も、医療費控除の対象となります。

したがって、確定申告の際に1年間の領収書や医療費明細書が必要になるので、これらは捨てないように気をつけてください。申告後は5年間、引き続き保管しておきましょう。

ちなみに確定申告で、機能的改善のための歯列矯正だという診断書の提出は、基本的には必要ありません。

万が一、税務署から提出を求められた場合には、その時に歯科医院で発行してもらえばOKです。

4.【番外編】まれに歯列矯正が保険適用になることも

基本的には自費治療である歯列矯正ですが、まれに保険が適用できる場合があります。

歯列矯正が保険適用となる場合

  • 特定の先天性疾患に起因する咬合異常がある
  • 前歯または小臼歯(永久歯)の3歯以上の萌出不全による咬合異常がある
  • オペを必要とする顎変形症がある

ここで定められている特定の先天性疾患は66もあります

これらの場合にあてはまるということは、かなり重度の咬み合わせの問題があり、非常に食事やおしゃべりがしづらい状態にあるかと思います。

そのような方の歯列矯正に保険が使えることは、非常に有益なことです。

そして、保険が使える場合はぜひ高額療養費制度の活用も考えてみましょう。

高額療養費制度とは?どんな場合に使えるの?

まとめ 歯列矯正には医療費控除を使おう

機能的な改善のための歯列矯正は、医療費控除の対象となることがわかりました。

現在治療中の人、あるいはこれから歯列矯正を考えている人はぜひ、ご自身の治療が対象になるかどうか担当医に聞いてみてください。

また、もし保険適用となる場合は、高額療養費制度も合わせて活用してみましょう。

適切な歯列矯正治療は非常によい治療です。適切に費用を抑えながら、きれいな歯並び・咬み合わせをぜひ手に入れてください!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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