あなたも「かくれ貧血」かも?鉄不足が引き起こすいろんな不調

かくれ貧血という言葉を聞いたことはありますか?

貧血持ちという女性も少なくないと思いますが、女性に限らず「私は大丈夫!」と思っている方も、実は安心できません。

なぜなら、日本人女性(20~40代)の約70%が重度のかくれ貧血という報告もあり、男性でも偏った食生活を送っている人はかくれ貧血の可能性があるからです。

今回は、このかくれ貧血について調べたことをまとめていきます。

この記事を読んでわかること

  1. かくれ貧血とは
  2. あなたは大丈夫?かくれ貧血チェックリスト
  3. 鉄分を摂取しよう

1.かくれ貧血とは

かくれ貧血とは、正式には潜在性鉄欠乏性貧血といいます。

一般的な血液検査では貧血の診断はされないものの、体内のストックされている鉄が不足している状態で、いわゆる貧血予備軍と言われる状態のことです。

「めまいもないし大丈夫」と思っていても、鉄不足によって引き起こされる症状は様々で、以下のようなものがあげられます。

  • 冷え性
  • 頭痛、肩こり
  • 原因不明の腰痛
  • 筋力低下、疲労感
  • 不安、不眠
  • うつ状態、パニック障害

など

鉄不足になると、エネルギーや神経伝達物質を十分に作ることができなくなってしまうからです。

またとくに、鉄とたんぱく質が著しく不足すると、対人ストレスにきわめて弱くなってしまうそうです。鉄とたんぱく質が不足すると、

  • 気候変化に弱い
  • 甘いものがやめられない
  • 摂食障害
  • 不安性障害、強迫性障害
  • 発達障害
  • アルツハイマー型認知症
  • がん

などが生じる可能性があります。

かくれ貧血を改善すれば、中には10年以上のうつ病が改善したという人も。

自分はかくれ貧血ではないか?チェックリストで確認してみましょう。

2.あなたは大丈夫?かくれ貧血チェックリスト

以下のチェックリストで1つでも当てはまる項目があれば、かくれ貧血の可能性があるそうです。

🔲いらいらしやすい、神経過敏、些細なことが気になる

🔲集中力低下

🔲立ちくらみ、めまい

🔲耳鳴り、片頭痛

🔲節々(関節、筋肉)の痛み、腰痛

🔲喉の違和感(喉が詰まる感じがある)

🔲冷え性

🔲朝に起きられない、疲れ

🔲出血しやすい(あざ)

🔲コラーゲン劣化(肌、髪、爪、しみ)、にきび、肌荒れ

🔲不妊

🔲むずむず足症候群(RLS:レストレスレッグス症候群)

🔲氷をがりがり食べる

これらは、かくれ貧血の症状でもあるのです。

わたしは最近あざができやすくなった気がして気になっていました。また、鉄分は白髪にも関連があるようです。

30代になったら知っておきたい!白髪のこと【原因と対策】

3.鉄分を摂取しよう

「かくれ貧血」という名前の通り、とても気づかれにくい状態です。

体内の鉄の2/3はヘモグロビンにあり、残りの1/3は貯蔵鉄(フェリチン)として肝臓や骨髄に貯蔵されています。したがって、ヘモグロビン値などが正常でも、フェリチン値が50ng/ml以下なら鉄不足かもしれません。

目安としては、女性150ng/ml、男性は鉄不足に弱く、精神異常や異常行動が出るのが速いため200ng/mlを目指したいところです。

鉄不足の改善方法は、以下の3つです。

  • 鉄分を食事から摂取する

鉄には、お肉やお魚に含まれるヘム鉄と、野菜などに含まれる非ヘム鉄の2種類があります。

鉄が多く含まれるおすすめの食材は以下の通りです。

ヘム鉄

  • 鶏レバー
  • なまり節(カツオ)
  • アサリの水煮缶
  • 煮干し

非ヘム鉄

  • 木綿豆腐
  • 納豆
  • 厚揚げ
  • 小松菜
  • ほうれん草

これらとともにたんぱく質やビタミンCを一緒に食べると、鉄の吸収率を上げることができます。

  • 鉄分をサプリメントで補う

食事では補いきれない分は、サプリメントを利用してみるのも一つの手です。

その際、安価で効果が高いキレート鉄のサプリメントがいいようです。

  • 鉄の吸収を阻害するものを避ける

一生懸命食事やサプリメントで鉄分を摂取しても、その吸収を阻害するようなものも一緒に摂っていては意味がありません。

鉄の吸収を阻害するものとして、

  • タンニンやカフェイン(緑茶、紅茶、コーヒーなどに含まれる)
  • リン酸塩(清涼飲料水、加工食品などに添加される)

があげられます。かくれ貧血がある人は、これらのものはなるべく控えた方がよいかもしれません。

まとめ たかが貧血、されど貧血!

気づかないうちに鉄が不足しているかもしれないこと、その症状はめまいだけではないことを知ることができました。

特にうつ病などの精神疾患が鉄不足と関係しているかもしれないことに驚きました。

歯科医院に来られる患者さんの中でも、うつ病と戦っている人は多くいらっしゃいますが、うつ病の治療がうまく奏功しない人はフェリチン値を測定してみてもよいのかもしれません。

精神疾患があり、かつフェリチン値が低い人は、抗うつ薬などとともに高たんぱく低糖質食を実践しながら、プロテインと鉄剤の摂取で病気が改善することもあるそうです。

身体の健康は心の健康につながり、身体の健康は食べるものでできている…ということを痛感しました。

最後までお読みいただきありがとうございました。何かのお役に立てればうれしいです!

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