私たちは酸素がないと生きていけない存在ですが、すなわちそれは、酸素(活性酸素)による酸化という有害作用から逃れることはできないことを意味します。
今回は、この活性酸素を消去してくれる「抗酸化作用のある食べ物・飲み物」について記していきます。
- 活性酸素と酸化ストレス
- 抗酸化とは
- 抗酸化作用のある食べ物・飲み物
1.活性酸素と酸化ストレス
呼吸により取り込まれる酸素は、その2%が体内で利用される際に活性酸素になり、その量は大人では1年間で2㎏にもなります。
この活性酸素は身体にとって有益な作用もありますが、酸化(錆びる、老化する)するという有害作用もあります。
私たちにはちゃんと酸化を抑える防御機構も備わっているのですが、加齢とともに低下するとその害を防御しきれなくなり、しみやしわといった老化現象としてあらわれてくるのです。
また、老化だけでなくがんなどさまざまな病気を引き起こします。
活性酸素は、呼吸による酸素が生体活動に使われる結果として生じるほかにも、
- 紫外線
- たばこ
- アルコール
- 電磁波
- 大気汚染や放射能などの自然環境
- ストレス
などの酸化ストレスによっても増えると言われています。
活性酸素について詳しく知りたい方はこちらも。
2.抗酸化とは
抗酸化とは、酸化を防ぐという意味です。
酸化を防ぐということは、老化防止や病気の予防につながるため、近年サプリメントも多く販売されています。
しかし、こうしたサプリメントは場合によってはむしろ身体にとって良くないことがあるので注意が必要です。
たとえば、
- 抗酸化物質であるβカロチンの高用量サプリメントを喫煙者が服用すると、肺がんのリスクアップ
- 抗酸化物質であるビタミンEの高用量サプリメントは、脳出血や前立腺がんのリスクアップ
ということが報告されており、厚生労働省も注意喚起をしています。
良い栄養も多すぎると悪さをすることもありますし、サプリメントの化学成分は食べ物など天然の素材の化学成分とは異なる場合もあります。
3.抗酸化作用のある食べ物・飲み物
抗酸化物質という必要な栄養素は、食べ物や飲み物などの自然なものから取り入れるようにした方が得策かもしれません。
主な抗酸化食品は以下の通りです。
ビタミン類
- ビタミンA(カロテノイド)…かぼちゃ、にんじん、ピーマン
- ビタミンC…柑橘類、いちご、ブロッコリー
- ビタミンE…アボカド、ナッツ類
ミネラル類
- 亜鉛…レバー、牡蠣、牛肉、玄米
- セレン…魚介類、玉ねぎ、大豆
ポリフェノール類
- アントシアニン…赤ワイン、黒豆、なす
- カテキン…緑茶、紅茶、りんご
- クロロゲン酸…ごぼう、じゃがいも、バナナ
- ルチン…そば、レバー、いちじく
ペプチド
- カルノシン…鶏肉、牛肉、うなぎ
- グルタチオン…レバー、キウイ、アボカド
その他
- メラノイジン(褐色色素)…味噌、醤油、奈良漬け
- イソチオシアネート(辛味)…ブロッコリー、キャベツ、大根
まとめ サプリメントより抗酸化食品で
日々の生活の中で酸化は避けて通れませんが、なるべく活性酸素を少なくする、あるいは消去して老化と病気を防いでいきたいものです。
そのために、サプリメントではなくさまざまな食べ物・飲み物を意識して、毎日コツコツ抗酸化物質を摂取しましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました。何かのお役に立てればうれしいです!